毎年この時期になると全国学力テストの結果が公表され、都道府県の順位などがメディアでも多く取り上げられます。EduKidsママ・パパ世代は小学生時代に体験していない、全国学力・学習状況調査。あまりよくわからない・・と思われるかたも多いのではないでしょうか?全国学力・学習状況調査は、1960年代に日本全国で実施されていましたが、学校間の競争が過熱したことにより1964年をもって中止となりました。そして、近年の学力低下の問題で2007年に復活し、日本全国の小中学校の最高学年(小学校6年、中学校3年)を対象に毎年4月に実施され、今回で14回目となります。文部科学省は8月25日に平成26年度全国学力・学習状況調査の結果を発表。各年度で平均正答率(公立)が低い3都道府県の平均を見ると、全国平均との差は縮小傾向にあり、学力の底上げが進展しているとのみかたを示しました。そのようななか、教育委員会が結果をうけ、学力向上の対策を練るなかで家庭学習、学習環境に課題があるとし、動き出した地域が多くあります。EduKidsではこのような動きをピックアップし、各自治体での取組みのなかで計画されている、家庭学習の充実をはかるための施策をご紹介していきます!■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■<<全国学力テスト:道内、家庭学習に課題 「全国平均以上」へ道半ば /北海道>> 25日に公表された全国学力テストの結果。道内の平均正答率と全国平均との差は小学6年で3・0ポイント以内、中学3年で1・4ポイント以内となり、前年度と比べ改善した。しかし、「今年度に全国平均以上にする」との道教委の目標は、中学3年の国語A以外の教科では達成できなかった。家庭学習などに課題が残る。 道内の平均正答率は、中3の国語Aが全国平均と並んだ。しかし、中3の数学Aで1・4ポイント、小6の算数Bで3・0ポイントそれぞれ全国平均を下回るなど7教科で低かった。道教委は2011年、「14年度に全国平均以上を目指す」との目標を設定し、児童・生徒に基礎を身に着けさせるチャレンジテストを導入したり、ベテラン教員が巡回して若手教員の授業をサポートしたりするなどの学力向上策に取り組んできた。 これまでに全国平均を上回ったのは12年度の中3の国語Bだけ。10年度には小6の算数Aで全国平均を7・0ポイントも下回った。その後は、毎年、差が縮まる傾向にある。今年度は小6の算数Aと中3の数学Aで全国平均との差が前年度と同じだったが、残る6教科はいずれも改善した。 また、全国の下位25%前後と同じ正答数の児童・生徒の割合は全教科で縮まり、下位層の底上げが全体の平均正答率を押し上げる形となっている。 一方、1日当たり1時間以上家庭学習する割合が小6で10・6ポイント、中3で6・7ポイント全国平均より低い。また家で3時間以上テレビやビデオを見る割合が全国平均を上回っており、家庭での学習や生活改善が課題となっている。 道教委の立川宏教育長は「改善傾向がみられ、学校・家庭・地域・行政が一体となった取り組みで一定の成果が上がり、道筋が明確になった。15年度に全国平均以上になるようにしたい」とコメントした。【千々部一好】 (出典 毎日新聞:http://mainichi.jp/life/edu/news/20140826ddlk01100218000c.html)<<滋賀県教育長「学習習慣の改善に力注ぐ」 学力テスト結果受け>> 今年度の「全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)」をめぐり、河原恵・県教育長は8日、全科目の正答率が全国平均を下回った結果について「大変厳しい。学習習慣の改善に力を注ぎたい」と述べ、専門家の助言などを参考に学力向上を図る考えを示した。 全国学力テストは、小学6年と中学3年を対象に行われ、8月25日に結果が公表された。県内では、小学校229校と中学校103校で実施。全科目の正答率が全国平均を下回り、小6算数Aが全国最下位となるなど複数科目がワースト5入りした。 こうした「学力不足」が指摘される状況を受け、河原教育長は8日の定例記者会見で、「2年連続で大変厳しい結果となった。昨年度の取り組みをベースに、家庭学習を促すため具体的に何をすべきなのか発信していく」と述べた。 また、結果については、「深く分析するため、他府県の分析結果や専門知識を持つ人の力を借りるのは重要」と説明。他府県で導入されている分析方法や、外部の専門家の助言などを参考にして学力向上のあり方を検討する方針を明かした。 (出典 msn産経ニュース:http://sankei.jp.msn.com/region/news/140909/shg14090902220005-n1.htm)<<家庭学習」の充実目指す/宮古島市教育委員会>> 市教育委員会は今年度初の取り組みとして家庭学習の充実と学力向上を目的とした指標「家庭学習のすすめ~9年間を見通した家庭学習の確立を~」を作成し、6月に小学校の児童と中学校の生徒全員に配布した。その内容は「家庭学習の内容」「学習方法」「保護者のかかわり」が学年ごとに記載されており、特に保護者向けには明確な子供とかかわり方が記され、子供たちが学んでいること、サポート方法などを分かりやすく説明している。 今回の指標について、市教委では「家庭学習を小中9年間の幅でその内容や方法、保護者のかかわりを明確に示した。学力向上に向けて学校で学んだことを家庭でも確認することが大切で常に家庭でこの指標を見て取り組むべきことを確認してほしい」と呼び掛けた。 ポスターでは、「幼稚園」「1、2年生」「3、4年生」「5、6年生」「中学生」に分けてそれぞれの学習内容などを具体的に記している。 「幼稚園」は、学びの土台をつくる時期として正しい話し方、聞き方を身につけるとしている。 小学校入学以降の保護者の関わりについて「1、2年生」が「一緒に学習してやる気を起こし、学習の仕方を身につける時期」と位置づけて、家で勉強する習慣づけと学校からの連絡やお便りを一緒に確かめることを求めている。 「3、4年生」は、「認めてほめて自信をつける時期」とし、自主学習について辞書や新聞などを身近に置いて活用させ、分からないことは一緒に考えることなどを呼び掛けている。 「5、6年生」は「見守って伸ばす時期」として、学習や将来の夢に関心を持って声がけをし、ほかの子との比較ではなく、ちょっとした頑張りをほめることなどを呼び掛けている。 「中学生」については、「生涯学習の大切さに気づかせる時期」と位置づけて、思春期を迎えることから気になることは担任の教諭と積極的に話し合うことや勉強法、価値観、職業観について積極的に話し合う機会を持つことなどを求めている。 また、それぞれの家庭学習の時間については「1、2年生」が20分以上、「3、4年生」が40分以上、「5、6年生」が60分以上、「中学生」が90分以上となっている。 夏休み期間中の取り組みについて、市教委では「生活のリズムが大切で特に夏休みなどの長期の休みはそれが崩れやすい。夏休み期間中も家庭で生活、学習のリズムを崩さないようにして2学期をスタートさせてほしい」と呼び掛けた。 (出典 宮古毎日新聞:http://www.miyakomainichi.com/2014/08/65951/)■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■