小川先生の声かけメソッド。今回は「客観的に関わるということ」について。確かに我が子に客観的に関わるって難しいですよね…。****************************************中学受験において、成功の秘訣はいくつかありますが、周囲の大人が客観的であること、も大切なポイントです。お子さんの状態を冷静に観察し、お子さんの持つ力を一歩引いたところから客観的に見定め、不足しているところは指導で補い、すでに持っている力は本人が使えるように導く。このような関わりを毎日続けられるなら、子供の力は目に見えてぐんぐん伸びて行きます。ただ現実問題として、あまりに身近な我が子に対し、常に冷静さを保ったり、親の欲目なしに客観的に観察する、なんてことは普通できるものではありません。ですから、1人目のお子さんの時は『塾と親の力だけで合格させる!』と頑張ってきた方の多くが、2人目のお子さんからは、早い段階で個別指導塾や、受験相談会などに足を運ばれるのでしょう。とてもじゃないけれど、我が子の受験学習で冷静でなんかいられない、と体験から学ばれるようです。たしかにプロの第三者についてもらうことで、お子さんの力をタイミングよく引き出せますし、ご家族が冷静さを保って、お子さんを温かく応援していける。そういう効果があると思います。客観的に関わるということは、本当に大切なことですし、また身近であればあるほど難しいことでもありますから、状況が許すならプロを付けるのは賢明な解決策ですね。ただ、一つ気をつけなくてはいけないのは、一口に「プロ」といっても、自称、他称、色々あるということです。「先生」の世界は専門性が高まるほどに閉鎖的になる傾向があります。集団塾でも個別指導塾でも、他の先生が何をどのように指導しているのかなど、知らない先生がほとんどです。家庭教師はなおさらそうですね。講師が集まって勉強会をしたり、他の先生の授業を見学しあって互いに気付いた点を交換しあうそういうことはほとんどありません。すると何が起きるでしょう?先生それぞれが、ブラックボックス化するのです。誰がどのお子さんを担当しているかは外から見えるのですが、それ以外のことが周囲からはさっぱり分からなくなります。その先生がお子さんの状態をどう見極め、どんな計画で、どんな手段によって、いつまでに何を達成させようとしているのか、ということが見えてこないのですね。ではそんな状況で、自称「プロ」の先生たちが何に基づいてお子さんを指導しているかといえば、それは「自分の経験」です。『自分が去年教えた生徒は、この方法で上手く行った、だから君もこの方法を学びなさい』『今まで自分が見てきた子供達は、みんなこの単元を苦手にしていた。だからできなくても気にしなくていい』こうやって文字に表すと、そんなわけないでしょう!と思えますが、プロを名乗る先生の多くが、ご自身の体験にだけ基づいて指導に当たっているのは事実です。つまり、客観的に関われることを期待して頼んだのに、そもそも『プロ』自身が客観的な立場に立てていない、ということがあるのですね。親から見て、いい指導をしてくださる先生に見えるのに、なぜか成果が上がってこない、という場合、もしかしたら先生に客観性が欠けているのかもしれません。・出典:http://ss1ogawa.exblog.jp/18231834/・EduKidsブレーンご紹介:http://edukids.rvlvr.co/wf/contents/16779602