小川先生の声かけメソッド。今回は睡眠と朝の活用方法について。子どもの一日のスタートをより良いものにするためには、まず親が変わらなければならないようです。****************************************今回は、朝の活用方法についてお話します。朝の時間に重点を置いた、いわゆる朝方の生活は一日を有効に利用できる、ということは、皆さんよくご存知ですよね。ただ多くの人は、起床を「時刻」で決めているため、せっかく早く目覚めかけても、「まだ○○時だ」と思ってもう一度寝てしまうようですね。これはもったいないと私は思います。眠りは長さも大切ですが、それ以上に深さがものをいうからです。自然な眠りができた時には、1.5時間×X倍の時間で目覚めがやってくる、とも聞きます。自分の経験でも、短いながら充実した睡眠になった時は、4時間30分で目覚めていることが多いですし、7時間半眠れたら、完全復活します(笑)人体のバイオリズムと関係があると聞きますが、睡眠は波のようなもので、ぐ~っと眠り込む瞬間と目覚めの瞬間が交互にやってくるようですね。その体の波に合わせて、すっと起きることができれば、一日のスタートは爽快に始まります。7時に起きるつもりが、ふと6時に目が覚めたなら、そのまま体を起こしましょう。外はもう明るくなっています。窓から空を見上げ、日の光を感じて下さい。日光が脳のスイッチを入れてくれます。そして、一口でも二口でもいいですから、水を飲みましょう。眠っている間に、呼気や汗によって体は予想以上に水分を失っています。水が足りないと、「血の巡り」も悪くなりますから、頭がぼんやりしているはずです。寝起きで頭がぼ~っとするのは、まだ眠いからというよりも、水分不足で血が巡らず、脳に酸素が上手く届いていないだけかもしれません。「寝不足だ。もう一度寝よう!」と思う前に(笑)水を飲んでみてください。結構目覚めるものです。さて、目が覚めてきたら、予定よりも早く起きた分、自由に使える時間が生まれています。皆さんはその時間を、何に使いますか?私なら、そうした朝の特別タイムには、集中して取り組む必要のあるメニューを持ってきます。眠っている間に脳は前日までの様々な情報を、整理してくれています。気持ち良く眠れて、爽快に目覚めた瞬間というのは、いい意味で、脳が空っぽになっているのです。空っぽになっているということは、知識がするするっと入ってくる。雑念なく考えごとに没頭できる。そういうチャンスだということです。ですから、私は早起きできた朝は前から読みたかった本を、集中して一気に読み切ったり、気になっていた問題を、マインドマップなど書きながら解決させたり、新しい学習ノウハウを編み出したり、といった時間にしています。ただ、寝起きからいきなりハードな活動に入ることは、お勧めしません。スポーツと同じで、ウォーミングアップが必要です。10分~15分程度、単純かつテンポの良い脳作業を行ってください。100マス計算でもいいですし、地名の1問1答でもいいです。漢字の書き取りもありますね。しっかりと声を出しての音読もいいですよ。とにかく、手を動かす、目を動かす、口を動かす。そうして頭を動かしていきます。いい感じで体と脳があったまってきたら、ぐっと集中して歯ごたえのある学習に入りましょう。そして30分~40分程度集中したら、クールダウンです。10分~15分かけて、今学習したことを振り返り、頭の中にきっちりと収めていく感覚を味わいます。その際、達成感、充実感を覚えるようにすると、なお効果的です。このように密度の濃い1時間を過ごしたら、朝食を摂りましょう。体、脳が起きていますから、食事もより美味しく楽しむことができるでしょう。言うまでもないことですが、こういった時間を過ごすには、家庭内の空気がリズムよく、安定感に満ちていることが望ましいですね。「早くしなさ~いっ!」とか、「そんなことよりこっちが先でしょ!」とか、「昨日のあのテストは一体なんだ!」といった声が飛び交っている中では、なかなか・・・(笑)ですから、お子さんが心地よく「朝活」を行うには、ご家族自身が心地の良い朝を迎えることが大切です。受験生の親をしていると、本当に寝る時間が取れずに、疲労がたまっていくものです。「子どもががんばっているのに、私が先に寝るわけにはいかない」なんて気持ちでムリをしてしまうお母さん、お父さんもたくさんいらっしゃいます。でも、親が疲れをためずに、家庭内の朝の空気を快活なものにしてあげることも、立派な受験生サポートです。季節の変化に体をなじませ、自然な眠りと、自然な目覚めを楽しんでください。ちなみに、質の高い睡眠にするコツの1つは、「23時30分より前に寝ること」です。夜遅くからの睡眠6時間と、23時30分までに就寝しての6時間とは、目覚めの快適さが全く異なります。早寝早起きで楽しく勉強していきましょう!・出典:http://ss1ogawa.exblog.jp/19051287/・EduKidsブレーンご紹介:http://edukids.rvlvr.co/wf/contents/16779602