小川先生の大好評連載、「国語の学習で絶対に欠かせないこと」シリーズ第7回。シリーズを読み続けていくことで、国語を学ぶということに対する考え方が変わるはず!****************************************「国語の学習で絶対に欠かせないこと」をお話ししていますが、早くも7回目となりました。このペースでいくと、一体第何回まで私はお話しするのでしょう?(笑)続けてお読みいただいたら、国語の力がぐぐっと上がるように、気持ちをこめてお届けしていきたいと思っています。前回までに、≪論説文の読み方≫5つのポイントのうち2つまでをお話ししてきました。①文章全体の読み方1②文章全体の読み方2③論説文の読み方1④論説文の読み方2⑤論説文の読み方3⑥論説文の読み方45つのポイントの1つ目は、『何の話をしているのか意識する』です。2つ目は、『「対象事実」と「筆者の主観」を区別する』でしたね。本日はポイントの3つ目『対比と上手く付き合う』を見ていきましょう。論説文の筆者は、自分の言いたいことを何とか分かりやすく伝えようと工夫します。その一つに、「比べる」という方法があります。『ロシアの面積は17,080,000 km2人口は141,930,000人です。』と聞いても、おそらくほとんどの人にはピンとこないでしょう。でも、『日本の面積は377,900 km2人口は127,817,277人です。』という説明もあれば、ロシアを日本と比べることができ、「人口はそれほど変わらないのに、面積は日本の50倍もある」と気づきます。想像すると、「大きな街以外は、人がいなくてスカスカしてそうだなぁ」といったことを感じ取れます。このように、今伝えようと思っていることを別のことと比べることによって、より分かりやすく、ポイントを強調して伝える方法が「対比」です。「対比」は決して特別な方法ではありません。私たち自身も日常生活の中でごく自然に使っている頭の使い方なんです。たとえば、『日本では四季折々の花が私たちの目を楽しませてくれます。』と聞けば、頭の中では、「シンガポールみたいに一年中が夏の国だと、いつも同じ花が咲いているんだろうな」と、四季のない国のことを自然と考えるのではないでしょうか。もっと身近なところだと、子供がママにおねだりする時の、『だってみんな持ってるんだよぉ~』も、そうです。『みんなが持っている』 でも『僕は持っていない』 だから (買ってよ!)と、対比しているのですね。他の人や物と比べることで、今伝えようとしていることの特徴だとか、正当性などを、強調しようとするわけです。論説文は、筆者が自分の意見を読者に伝えようとするのですから、当然この対比が多用されます。すると困ったことが起きるのですが、その話はまた次回に。・出典:http://ss1ogawa.exblog.jp/18566273/・EduKidsブレーンご紹介:http://edukids.rvlvr.co/wf/contents/16779602