3月28、29日に米国の名門ロサンゼルス・フィルハーモニックが音楽監督グスターボ・ドゥダメル氏に率いられ、初めての東京公演をサントリーホールにて行います。その同じ舞台で、日本とアメリカで取り組まれている2つのエル・システマプログラムの子どもオーケストラが共演、ドゥダメル氏による公開リハーサルを行います。ドゥダメル氏は、幼少の頃より、ベネズエラで行われているエル・システマプログラムに参加し、世界にその才能を認められました。若干28歳で、屈指の名門ロス・フィルの音楽監督に就任。世代を超え多くの聴衆を魅了するドゥダメル氏がエル・システマ出身ということもあり、ロス・フィルはロサンゼルス・ユース・オーケストラ(YOLA)を創設するなど、エル・システマ式音楽教育プログラムを地元NPO、自治体が恊働しながら、積極的に地域に導入しています。また、オケの国内外でのツアーに、YOLAを同行させ、各国のエル・システマプログラムに参加する子どもたちとの交流、共演する機会をつくっています。今回の日本公演では、東日本大震災後に設立した相馬子どもオーケストラ(約110名)と協奏します。YOLAの子どもたちは、3月26〜28日まで、日本のエル・システマ式プログラムが行われている福島県相馬市を訪問。地域での合同練習、コンサートも行います。出演者プロフィールグスターボ・ドゥダメルグスターボ・ドゥダメルの演奏活動は世界中にわたり、世代を超えてすべての聴衆を魅了し続けている。現在ロサンゼルス・フィルハーモニックと、ベネズエラ・シモン・ボリバル交響楽団の音楽監督として年間活動の大半をこの二つのポストに捧げている。2014年10月公開の映画「ザ・リベレーター/リベルタドール」(シモン・ボリバルの人生)では作曲家としてデビュー。サウンドトラックは、ベエズエラ・シモン・ボリバル響と録音され、演奏会用組曲は、ロサンゼルス・フィルとハリウッド・ボウルで初演された。6シーズン目を迎えるロス・フィルとの音楽監督契約は2018-19年シーズンのオーケストラ創立100周年記念まで延長されている。ドゥダメルは、発足40周年を迎えるベネズエラの「エル・システマ」プロジェクトの音楽監督として16シーズン目の今年も、ベネズエラ・シモン・ボリバル響の指揮をとり、国際的なツアー活動や、カラカスおよびベネズエラ全国の「エル・システマ」の子どもたちとの交流を続けている。2005年よりドイツ・グラモフォン専属アーティスト。2009年タイム誌「世界で最も影響力のある100人」に選出。2011年グラミー賞、同年グラモフォン誌、2013年ミュージカル・アメリカ誌「年間最優秀音楽家賞」等、受賞歴多数。1981年ベネズエラのバルキシメト生まれ。「万人に音楽を」は、職業、慈善活動の両方において、彼の哲学の礎となっている。ロサンゼルス・ユース・オーケストラロサンゼルス・ユース・オーケストラ(YOLA)は、創設96周年を迎えるロサンゼルス・フィルハーモニックが地元の子どもたちに向けて取り組んでいる教育プログラムのひとつである。グスターボ・ドゥダメルを輩出したベネズエラの音楽教育「エル・システマ」に影響を受け、地域の協力者とともにロス・フィルは、無料の楽器提供、集中トレーニング、行政サービスの行き届かない地域の700人を超える学生に対する教育的サポートなどを提供し、子どもたちによるオーケストラを編成している。エル・システマジャパン1975年に南米ベネズエラで始まった教育プログラムで、家庭の経済状況にかかわらずすべての子どもに無償で集団での音楽教育を提供する取り組みです。子どもたちが自ら協調性や規律を学びながら、目標に積極的に取り組む姿勢を身につけることで、希望や誇りを持てるようになることを目的としており、2015年1月時点で、50カ国以上の国・地域で展開しています。日本でも、エル・システマの理念が、東日本大震災によって厳しい状況にさらされ、特に原発事故による影響を心身ともに影響を受けている福島の子どもたちの尊厳を回復し、夢と希望を与えることができるのではないかという思いから、2012年3月に一般社団法人エル・システマジャパンが設立されました。現在は、福島県相馬市、岩手県大槌町にて活動が展開されています。相馬子どもオーケストラ&コーラスエル・システマジャパン設立から2ヶ月後の2012年5月、福島県相馬市との協力協定が締結し、相馬市での「音楽を通して生きる力を育む」事業が始まりました。子どもオーケストラとしての音楽活動を通して、子どもたちの心のケアを図ることを目的とし、地元に根づいた活動を展開しています。エル・システマジャパンは、市内小学校における部活動、授業の支援を、楽器の購入・修繕、指導、演奏専門家の派遣、特別研修会の実施等の形で開始し、現在は週末を中心として行われる子どもオーケストラ&コーラスの活動として展開しています。2015年1月現在では、未就学児から高校生までの約150人(オーケストラ約90人、コーラス約60人)の子どもたちがそれぞれの目標に向かって活動に参加しています。開催概要日時2015年3月29日(日) 11:00 開演指揮グスターボ・ドゥダメル出演ロサンゼルス・ユース・オーケストラ相馬子どもオーケストラ&コーラス曲目• ドヴォルザーク: 交響曲第8番から 最終楽章、他料金2階席1,000 (1月29日一般発売) ※就学前のお子様のご応募、同伴、入場はご遠慮ください。会場サントリーホール 大ホールお問い合わせエル・システマジャパン 03-6280-6624お申し込み:http://www.agog.jp/event.html?page=detail&target=1188プログラム、詳細は:http://elsistemajapan.org/YOLA.htmlをご参照ください。