EduKids編集部がお伝えする、家庭学習のヒント!今日もEduKidsブレーンである、家庭学習コンサルタント、坂本先生の『子供が育つ環境』についての記事をご紹介します。(坂本先生のプロフィールはこちら>>http://edukids.rvlvr.co/wf/contents/16779602 )先日のEdukidsの教育ニュース( https://edukids.rvlvr.co/media/17089985 ) でもお伝えしたとおり、2014年の全国学力テストの結果が発表され、秋田県が国語・算数ともに7年連続1位となりました。なぜ秋田県が1位なの?!と思うママ・パパも多いと思います。全国学力テストの開始当初は40位台だった秋田県がどのような取り組みで子どもたちの学力向上を実現したのか。そして、秋田県の家庭教育はどのようなものなのか・・・坂本先生の記事をご紹介します!■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■────────────────────────────■なぜ、秋田県の学力は高いのか?────────────────────────────前回の記事を読んでいない人はこちらをチェック>>( http://plaza.rakuten.co.jp/kikuji/diary/200909160000/ )前回は、子どもたちが自分たちの人生を生きていくうえで真に役立つ“生きた学力”を身につけていくべきだよという話をしました。そして、この“生きた学力”を育てるヒントが秋田県の取り組みに活かされている、というところで話が終わっていましたよね。・・・ということで今回は、(文科省の全国学力調査でもトップの成績を誇る)秋田県の学力のヒミツに迫ってみたいと思います。なぜ秋田県が?そう思う人も多いことでしょう。都心部や大阪など、人口が多い地域の方が塾も多いし、中学受験なども盛んで学校よりも進んだ勉強もしている。もし、全国すべての学校が同程度の教育レベルを維持していると仮定すれば当然、都心の方が学力が高くなるはず。しかし、結果は周知の通り。成績上位の県を挙げてみても、秋田、福井、富山、香川、石川、青森・・・。というように、人口が少なく教育サービスが受けにくい地域の方が学力が「高い」傾向にあるのです。不思議だなぁと思う人も多いことでしょう。それでは、その不思議を今から解きほぐしていくことにしましょう。────────────────────────────■秋田の学力を押し上げた3つの理由。────────────────────────────マスコミや雑誌、書籍を見るといろいろな秋田の分析等が載っています。ここで3つほど代表的な分析を挙げてみましょう。ひとつめは、「早寝・早起き・朝ごはん率」の高さです。秋田では、他県に比べて早く寝、早く起き、朝ごはんを食べる子どもが多い。だから、学力が高いんだと。これは「風車理論」で説明することができます。朝食を食べれば排便があり、体温も上昇して体調もよくなる、だから学校でも集中して勉強できる。学校で力を出し切るので心地よい疲れが出て、夜熟睡できる。だから目覚めもスッキリ、朝食を食べて、排便があり・・・というように好循環を風車のようにぐるぐると回していくのです。これが「風車理論」です。要は、「早寝・早起き・朝ごはん」というように生活習慣を改善すれば、学力も上がるよという主張です。秋田では「早寝・早起き・朝ごはん率」が高い。つまり、生活習慣が確立している。だから、学力も高いんだよというのが一つ目の分析です。まぁ、風車理論といってもこんなにうまく回るとは思えませんが、良い影響が出やすいことは確かでしょう。次に、二つ目の分析は、「学力と運動」との関係です。運動能力の高い県ほど学力も高いというものです。これは、文科省のデータをもとに分析したものです。確かに、学力と運動には大きな相関があると私も考えています。特に「走ること」と「脳の活性」には深いつながりがあると言われていますし。それに、ちょっと中高生のころを思い出してみてください。本当に頭のいい子は、勉強だけの「ガリ勉タイプ」の子よりはむしろ、スポーツもやっている「文武両道タイプ」の子が多かったのではないでしょうか。そして最後。三つ目の分析は、秋田の「家庭での学習習慣」についてのものです。これは、秋田が他県にくらべて、家庭での学習時間が「長い」というデータをもとにしています。ぱっと見ると、「なーんだ、たくさん勉強してるから学力が高いのね。」と思うかもしれません。しかし、大事なのは「どうして学習時間が長いんだろう?」と考えることです。実際に秋田の人の話を聞くと、何も言われなくても自分から机に向かう習慣がある子が多いようです。何ともうらやましい。そう思った人も多いかもしれません。では、どうして自分から机に向かおうという気になれるのか?秋田の家庭学習には何か子どものやる気を引き出す秘訣があるんじゃないか?私は、そんなことを考えながら秋田に関する書籍などを調べていきました。すると、ひとつ気になるものが見つかったのです。(次回につづく)■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■